-第二部-
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戦自から出頭命令が来る。もはや戦自の人間ではない私になぜ……。 書類には非常時特例第何条第何項により云々と長ったらしく書いてある。 ……… …… … 「入れ」 制服のお偉いさんの前に立つと、思わず身体が覚えた直立不動の姿勢をとってしまう。 「――単刀直入に言おう。君にネルフ司令を殺害してもらいたい」 シンジのお父さんを!? 彼の話によると、理由は不明なるも、ネルフの司令・碇ゲンドウは サードインパクトの招来、そして世界の滅亡を望んでいるらしい。 その野望を阻止するには、実子の友人であり交換奨学生でもある私が最も適任なのだと言う。 「幸い、これは半分は彼、碇が書いたシナリオだ」 「…………?」 「分からんかね? 彼は君が戦自から送り込まれた諜報員であることを知りながら、 逆に交換奨学生として戦自とネルフとの見せかけの友好の象徴として利用しようとしているのだ。 いわば自分の手駒となった君に寝首を掻かれるとは夢にも思っておらんよ」 「もし……」 と、彼は続けた。 「ネルフ司令暗殺に失敗したら、正規軍によって実力でネルフを接収せざるを得ない。 そうなれば、君の友人達も無事ではすむまい」