霧島マナの日記 鋼鉄のガールフレンド

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-第三部-
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夏月15日

    お盆。
    ミサトさんは国連軍事参謀委員会・日本代表の副官とは言っても、
    目立った軍事紛争の無い今、「別命あるまで待機」とのことで、案外暇らしい。
    と、いうわけで家の中でゴロゴロしている私たち三人娘………。

  「うん、じゃ、夕方6時、鳥居の前でねっ」
    さっきから、アスカは寝っ転がったままあちこちに電話をかけている。
  「アスカ、どっか出かけるの?」
  「何言ってるのよ、あなたも一緒に来るのよ、マナ」
  「どこへ?」
  「夏祭りへよ。お盆と言えば、盆踊りでしょ。マナ、浴衣持ってる?」
  「へ? 持ってないよ」
  「そっか。あたしも持ってないから、今から一緒に買いに行きましょ」
    さすが、アスカ。行動力のある子だわ。それに、お盆と言えば盆踊り、って。
    来日して日が浅いのに、一体どこでそんな知識仕入れてきたのやら。
  「いいけど、私、着付けできないよ?」
    私が言うと、
  「ミサトがいるじゃない」
    とアスカ。
  「あたしもできないよ〜」
    元気よく答えるミサトさん。

  「……困ったわね。そうだ、試着してそのまま着て行っちゃえばいいのよ」

    なるほど。

  「ねぇ、誰が来るの?」
  「ん? 誰に声かけたかってこと? えっとね、ヒカリとシンジとファースト。
   それと、おまけで鈴原と相田も呼んじゃった」
    ちゃんと綾波さんを呼んだのは感心感心。仲悪いのにね。

    計画通り浴衣を買って着せてもらい、そのまま街をぶらついて、夕方、待ち合わせ場所へ向かった。
  「ここでいいんだよね?」
  「ええ、じきみんな来るはずよ」
    アスカの言葉どおり、参道の入り口で待っていると、まずヒカリちゃんが来た。
  「ひさしぶりね」
  「うん、おひさしぶり」
    挨拶をかわしているうちに、鈴原君や相田君も来た。
  「よっ。シンジはもう来よったんか?」
  「ううん。まだ」
  「なんや、女を待たせてしょーがないやっちゃな」
    と言いながら、二人は勝手に屋台の方へ向かった。やっぱり女の子に囲まれると恥ずかしいのかな。

  「遅いっ」
    シンジと綾波さんがなかなか来ないのでしびれを切らすアスカ。いやーな予感がする……。

  「ごめん、遅くなって」
  「…………………………」
    予感的中、シンジと綾波さんは一緒に来た。
  「なんで、あんたたちが一緒にくるのよ」
    ご機嫌ナナメのアスカ。と、私。
  「綾波が浴衣の着方分からないって言うからさ、リツコさんに聞きに行ったんだよ」
  「ふーん、それでアンタが着せてあげたわけ?」
  「そ、そんなわけないだろっ。からかわないでよ、もう」
    リツコさん……、少し意外。なんだかリツコさんって怖そうな印象のある人だけど。
    それに、かつてネルフで一緒に働いた仲とはいえ、
    現在、綾波さんとどういう接点があるのかもよく分からない。
  「まあ、まあ、いいじゃない、アスカ。さ、屋台を見て回ろうよ」
    ヒカリちゃんは、形ばかり取りなすと、人混みに消えていった。ははーん、鈴原君ね。

    結局、シンジとアスカと綾波さん、そして私の4人で夜店を回った。
    アスカがぐいぐいシンジを引っ張っていってしまうので、自然、私と綾波さんが一緒になる。
  「その浴衣、素敵ね」
  「……ありがとう。あなたのも素敵だわ」
  「あの、少し息苦しそうだけど大丈夫?」
  「ええ、人混みが苦手なの。ごめんなさい、ちょっとあっちで休んでくるわ」
    と言って、人気のない方へずんずん行ってしまう。
  「待ってよ、綾波さん」
    心配になってついて行く。ガラの悪い人にからまれたらどうするつもり?

  「少し帯をゆるめたらどうかな」
    綾波さんがあまり苦しそうなので、少しだけ帯をゆるめてあげる。
    思えば私もいらぬ世話をしてしまったものだわ……。

    突然、雷鳴がとどろき、にわか雨が降り出した。それはもう土砂降り。
    キャー、ワーとみんな軒下や木陰に走る。中には傘を差す用意のいい人もいる。
    わたしも急いで木の枝の生い茂っているところを見つけ、その下に入ったのであまり濡れずにすんだ。
    と、綾波さんの方を振り返ると、びしょ濡れになっている。要領の悪い子……。
    雨はあっというまに止み、人々は何事もなかったかのように歩き出す。

  「すごい雨だったね。マナ、綾波、濡れなかった?」
    間の悪いことに、シンジが私達を心配してこっちへやってくる。
  「………………!」
    綾波さんを間近で見て、急に黙り込むシンジ。薄暗いけど赤くなっているのが分かる。
    綾波さんは……濡れそぼり、浴衣の裾をしどけなく乱れさせている。
    もう、色っぽいにも程があるよ、綾波さん。そんなの反則!!

    案の定、シンジは彼女を気遣い、もう帰ろうと言い出した。
    仕方がない。帰るとしますか。
    アスカは家に帰って床につくまでずーっとぶーたれていた。
    私はもっと重症で、すっかり凹んでしまった。

written by Adrienne ◆HI8ebVe8lo

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