-第四部-
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あれから一週間。 「本当にごめんなさい」 今日も国連ビル内で開かれる会議に出席しないといけないミサトさんは、 三人の見送りができないことを残念がっていた。 「シンジ君、アスカ、レイ。笑顔でお別れしましょう。さようなら」 第三新東京国際空港の国内ターミナル。 三人はそれぞれの街へ向かって出発する。 「さようなら。碇君、アスカ、霧島さん。あなたたちのことは忘れないわ」 「さようなら、レイ」 アスカはこのとき、初めて綾波さんを名前で呼んだ。 「さようなら、綾波さん……」 「綾波……。さようなら、元気で……」 綾波さんは微笑みを浮かべ、そして、搭乗口へ消えていった。 「僕も、ここで……」 「…さようなら、シンジ……」 覚えず涙が頬をつたう。 「なに、メソメソしてんのよ、あんたたち。 シンジ、レイを見習いなさい。アイツはもうとっくに行っちゃったわよ」 何とか笑顔を作ろうとしているのに、次から次へと涙があふれ出てしまう。 「うん、さようなら、マナ。さようなら、アスカ」 そう言って私たちに背を向け歩き出すシンジ。 「あたしは、国際ターミナルだから見送りはいいわ」 私の泣き笑いの表情をしげしげと見つめながら、アスカが言った。
「そんな……最後まで見送らせてよ」 「あんたはシンジを追いかけなさい」 「えっ?」 「だ・か・ら、シンジを追いかけて捕まえなさいってば。 そして、捕まえたら首根っこに齧り付いて離さないことね」 「でも、私……航空券も持ってないし」 「飛行機がダメなら電車でもなんでも使って二人で駆け落ちすればいいじゃない! 今を逃したら、永遠に会えなくなるのよ」 「う、うん。そうだよね。ありがとう! アスカ。さようなら!」 両手でアスカの手を握りしめ、感謝と別れの言葉を口にすると、 即座に走り出す私。 「シンジ!!」 あたりかまわず大声で叫ぶ。 「マナ!!」 私は、驚いて振り返った彼の胸に飛び込んでいった。 第四部 完
381 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2006/09/02(土) 13:59:40 ID:??? 別スレから飛んできますたよー。以下感想。 長えぇ!けど、簡潔にサクサク読めます。 カブ話の裏で黒々した話がずっと続いてるのがええ按配でオモシロス。 粗探しすればテンポよく進む分、肝心のシリアス部分が唐突というか、 何の取引材料もなく子供にお願いする大人達とか、魂うんぬんを 突然解説してあっさり受け入れる子供達とか、カヲルなんで散歩 しとるねん、とか、細部でちっとひっかかるかも。 アイシールド21みたいな感じ。 正直、本編チックな分、鋼鉄2漫画よりよっぽど面白かったですよ。 エヴァ壊すってのは映画後日談の落としどころとして、一番納得 できるもんのひとつなんじゃないかしら。 以上、感想垂れ流し失礼。つーか批評とか無理ぽ。 385 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2006/09/03(日) 12:17:31 ID:??? 完結したな。 とにかく乙。 386 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2006/09/04(月) 04:33:11 ID:??? 完結したのはいいけど、もう続きないの? (´・ω・`) 389 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2006/09/06(水) 10:23:58 ID:??? 今から読む人のためのガイドとしてコピペ推奨。 >>14-160 第一部 >>252-262 第二部(おすすめ) >>283-310 第三部 >>332-380 第四部 スレ冒頭から続いた物語りは完全に終わったね。 新しい職人をまったり待とう。 390 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2006/09/06(水) 21:35:05 ID:??? 長かったぜベイベ 391 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの 投稿日:2006/09/09(土) 06:11:05 ID:??? >>389 dクス 今度は通しで読もうっと