-第四部-
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艦が日本へ向かう間、私は抜け殻のように自室のベッドの上で丸くなっていた。 三人が望んだ通り、戦争は終結へと導かれた。 互いに切り札を失った戦自と米・中連合軍は停戦に合意し、 それぞれ停戦ラインまで撤退を始めた。 ミサトさんは拘束を解かれ、一足先に日本へ帰り着いたらしい。 しかし、全てが遠い宇宙の出来事のように感じる。 唯一心の中を占めているのは、あんなに簡単に死を選んだ三人への怒りにも似た感情。 シンジは最後まで私に声をかけてくれなかった………。 フラフラと甲板に出てみる。波が高い。落ちたら助からないだろう。 絶望、それは死に至る病。 このまま身を投げてしまおうか? 何度もそう思ったけど、結局できなかった。