-第五部-
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「マナ!!」 ………シンジ!? 何と、天井から覗いたのはエヴァ初号機だった。 「さあ、乗って」 と、シンジの声が聞こえたかと思うと、エヴァの腕がにゅーっと伸ばされ、 巨大な掌が私の目の前に広げられた。 何が何だか分からない………。 ………けど、とにかく助けに来てくれたんだね! シンジ。 シンジはエヴァを跪かせ、掌に私を乗せると肩の高さまで持ち上げた(物凄く怖かった)。 そして、一旦エントリープラグを排出し、コックピットに一緒に乗せてくれた。 なるほど、さっきまでの激しい砲撃はこの初号機を狙ってたんだわ。 で、いくら撃ってもまったく効かず、どんどん迫ってくるので砲兵たちはみんな逃げちゃった、と。 「びっくりしたぁ。どうして私が居る部屋が分かったの?」 「この前、面会に来たときにミサトさんが調べておいたんだ」 「そっか……。助けに来てくれてありがとう、シンジ」 私はシンジの首に腕をからめ、頬にそっとキスした。 「…………………」 シンジは無言のまま、少し赤くなったようだった。