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一飜役：平和

今回は「平和（ピンフ）」。ここからようやく役らしい役の説明よ。
平和の条件は、門前（メンゼン）であること、四つの面子が全て順子であること、アタマが役牌でないこと、そして、待ちが両面（リャンメン）であること。この四つよ。
百聞は一見にしかず。これを見て。

ウーピンか パーピンが来れば四面子一雀頭が揃うわね。

そう。この形から ウーピンか パーピンが来れば平和になるわ。

えっと、「リャンメン待ち」ってなんだっけ？

あ、そう言えば「待ち」の説明をしてなかったわね。これもちょっと長くなるから別頁にまとめておくわね。

次。これを見て。

……これは、上のとほとんど一緒だけどアタマが字牌だから平和にはならない、かな？

それは違うわ。条件はあくまで「アタマが役牌でないこと」よ。プレイヤーが北家だったり、場が北場だったりするときは別だけど、そうでなければれっきとした平和になるわ。「オタ風牌は平和のアタマに使って良い」。覚えといてね。

じゃ次。これ見て。

これは イーピンと スーピンと チーピンの三つの待ちがあるから、平和にならない……？

いいえ。実は三面待ちも両面待ちの一種とみなされて平和になるの。ただし、待ちが二つあるからってノベタンだったりするとダメだからね。

冒頭でさらっと言ったけど、大事なのが門前（メンゼン）じゃないとダメってこと。鳴いちゃ平和にはならないわ。だいたい、一飜役はほとんどが鳴いたら〇飜、つまり役無しになるの。

平和にはもう一つ問題があるわ。ツモあがりを認めるかどうか、よ。平和ってのはもともと「平符」から来ていて、「符がない」って意味なの。ツモあがりすると2符がつくから平和にならない、つまり、平和になるのはロンあがりのときのみ、ってのが昔のルールだったの。でも、今はこの点を無視してツモあがりの平和を認める場合も多いわ。

符？

あら、ごめんなさい。符の説明もしてなかったわね。後で得点計算のところでまとめて説明するわ。とにかく、初めて打つ相手とはピンヅモありかなしかを確認すること。
ちなみに、アタシが麻雀を覚えたベルリン郊外の偈瑠萬荘（ゲルマン荘）ではピンヅモなしだったわ。

ゲルマン荘って……。なんかネタっぽいね。

本当にあるのよ！　ゲルマン荘。

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